熱交換器に起こる腐食のメカニズム

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熱交換器に起こる金属の腐食のメカニズムは、酸化還元反応により表面の金属が電子を失ってイオン化し、金属面から脱落していくことで進行します。生じたイオンは酸素により酸化物、水酸化物あるいは炭酸塩となり表面に堆積することが多いです。

熱交換器で起こる腐食には複数の種類があり、「孔食」は表面が局部的に点または孔状に深く侵食された状態で、「隙間腐食」がフランジの接合部やパッキンの合わせ目やガスケットの隙間など液が停滞しているところで孔食状に進行していきます。

「粒界腐食」はステンレス鋼を約500℃~800℃に加熱すると、その近辺でクロム炭化物が折出しクロムが欠乏状態になります。クロムが減少すると耐食性が低下するためそこから腐食が進行していく現象です。