熱伝導率を利用した身近にあるもの

熱伝導率は、厚さ1メートルの板の両端に1℃の温度差がある時にその板を通して1秒間に熱が流れる熱量です。気体、液体、個体の順に大きくなり、特に金属の熱伝導率が大きくなります。金属中の自由電子同士の衝突があるためです。それに対して空気の熱伝導率は非常に小さくなります。その特性を生かして断熱材として利用されることが多いです。

2枚のガラスの間に乾燥した空気を封入して密閉した複層ガラス窓と呼ばれます。主に飛行機のガラス窓として使われていましたが、現在では一般家庭の窓でも採用されることが多いです。夏場では外の暑さが室内に伝わりにくいので冷房が良く効き、冬場も外の冷気が室内に伝わりにくいので室内を暖かく保つことが出来ます。熱伝導率の原理を利用したものが案外身近にあるものです。